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鈴木 伸武; 長井 武司*; 堀田 寛; 鷲野 正光
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 47(7), p.2158 - 2163, 1975/07
Acid Red 265水溶液の放射線脱色反応に対するアルコールの効果を調べた。窒素飽和水溶液ではG(-Dye)はアルコールの添加によって著しく増加し、2mMnブタノールの添加によって1.83(無添加の場合1.00)まで増加した。一方、酸素飽和水溶液ではG(-Dye)は少量のアルコールによって著しく減少した。両水溶液におけるアルコールの添加効果、すなわちG(-Dye)はアルコールとOHラジカルとの反応性の順であった。窒素飽和水溶液におけるG(-Dye)の増加はアルコールとOHラジカルとの反応によって生成するアルコールラジカル(RCHOH)の染料に対する攻撃に起因している。酸素飽和水溶液においては、RCHOHは酸素とすばやく反応し、染料と反応しない過酸化物を生成する。種々の添加剤との競争反応から、Acid Red265とOHラジカルの反応速度定数は9.31.410Msecであった。SCN、グルコース、フェノールの添加効果についても調べた。